性教育していますか？
最近、性教育の重要性が見直され議論に上るようになってきました。かつて、大阪では、性教育が積極的に取り組まれた時代がありました。私も、保健室の先生を中心に1年から6年までカリキュラムを決めて取り組む学校に在籍していました。ただ、学校によって取り組みにかなりばらつきがありました。次に行った学校はそうでもなかったので。
私がその時感じたことは、高学年で初潮教育をする時や、5年の命の誕生の学習をする時、1年から性教育を受けていた子どもたちは自分のこととして向き合うのに対し、初めて性に関することを聞く子どもたちは、すごく照れながら真面目に向き合うことができない、自分のこととして聞けない子が多くいたことです。
生殖の問題は実は生きていくうえで本当に重要なことだと思いませんか？なのになぜか日本ではオープンにされず、だれからも教えてもらうことなく大人になる人が多いのです。実は私も卵子の中に精子が入って受精するのは知っていましたがどのように精子が運ばれるかを知ったのは大人になってからでした。
つまり、今の大人のほとんどの人は学校でまともな性教育を受けていないのです。かといって家庭で教えられるかというと、学校以上に親が教えることはできない。これでは、不幸な妊娠や性被害が起こってもおかしくないですよね。本当は、学校でも家庭でもきちんと教えるべきものだと思うのです。
いまだに性に関してオープンにすることに抵抗のある人がいることも事実です。低学年で性教育をしていたら親からクレームが来たこともありました。丁寧に説明してわかっていただきましたが、それ以来私は、性教育を授業参観で一度は公開していました。ただ、性教育も他の学習と同様積み重ねが大事なのです。どこかの学年だけ、ある先生だけが取り組んでも効果が少ないです。幼稚園、小学校、中学校、高校とその年代なりの性教育をみんなが受けてお互いを大事にする心を養っていかなければならないと思うのです。
時代の要望を次々に押し付けられる学校現場は、英語・プログラミング・消費者教育など新しい課題がますます増え、従来の教科学習の隙間を縫ってやりくりしているのが現状です。その中で少しなおざりになっていた性教育もニーズが増えている。どうすんねん！ですよね！！
でも、人間として本当に大事な性教育。一年に1時間でも2時間でも学校全体で取り組んでみませんか？
＊ラスベガスの噴水
